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薬学部選びや将来の国家試験対策を進める上で、志望校や在籍校の「薬剤師国家試験の合格率」は最も気になる指標の一つです。大学受験を控えた高校生や保護者の方はもちろん、現役の薬学生にとっても、過去の推移を知ることは今後の学習計画を立てる重要な手がかりになります。
本記事では、千葉県東金市にキャンパスを構える城西国際大学 薬学部の薬剤師国家試験データを徹底的に分析しました。第97回(2012年)から第111回(2026年)までの最新データをベースに、新卒・既卒それぞれの合格率推移、合格者数の増減、さらには国試の合否を分ける制度変更の背景までを網羅して解説します。
まずは、長年にわたる城西国際大学の薬剤師国家試験における実績をマクロな視点から確認してみましょう。第97回試験から第111回試験までの15回分の累計データを集計した結果、城西国際大学の立ち位置は以下のようになっています。
このデータからわかるように、総数(新卒+既卒)の平均合格率は53.49%となっており、全国の薬学部の中ではやや苦戦している傾向が見て取れます。ただし、この数値は「既卒(浪人生)」のデータも含まれた総数であるため、大学の実質的な教育成果や現役生の強さを測るには、さらに「新卒」と「既卒」を細かく切り分けて分析していく必要があります。詳しい推移のデータを見ていきましょう。
以下は、厚生労働省から発表された公式データを基に作成した、第97回から第111回までの城西国際大学の合格率および合格者数の全データです。年度ごとの新卒・既卒の比率や数値の変動をそのまま掲載しています。
| 大学名 | 区分 | 97回 | 98回 | 99回 | 100回 | 101回 | 102回 | 103回 | 104回 | 105回 | 106回 | 107回 | 108回 | 109回 | 110回 | 111回 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 城西国際大学 | 総数 | 91.72% | 82.05% | 45.18% | 45.95% | 64.66% | 51.00% | 59.77% | 57.29% | 52.17% | 53.71% | 36.67% | 44.83% | 51.19% | 42.86% | 44.67% |
| 新卒 | - | - | 54.21% | 55.88% | 74.42% | 76.19% | 92.68% | 79.66% | 64.89% | 62.63% | 42.31% | 49.30% | 83.64% | 64.58% | 88.89% | |
| 既卒 | - | - | 32.08% | 44.44% | 62.07% | 35.85% | 30.23% | 23.53% | 25.58% | 42.67% | 30.48% | 42.42% | 35.40% | 34.65% | 34.96% |
| 大学名 | 区分 | 97回 | 98回 | 99回 | 100回 | 101回 | 102回 | 103回 | 104回 | 105回 | 106回 | 107回 | 108回 | 109回 | 110回 | 111回 | 総数 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 城西国際大学 | 総数 | 144 | 96 | 75 | 68 | 86 | 51 | 52 | 55 | 72 | 94 | 77 | 91 | 86 | 75 | 67 | 1189 |
(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/yakuzaishi-kokkashiken/index.html)
※厚生労働省公表データを基に作成。必要に応じて筆者が集計しています。
公開されているデータを深く掘り下げていくと、いくつかの顕著な傾向と城西国際大学が抱える課題が見えてきます。大きなポイントとして以下の3つが挙げられます。
- 新卒合格率のボラティリティ(変動幅)の大きさ
城西国際大学の新卒合格率は、年度による波が非常に激しいのが特徴です。例えば、第103回では92.68%、第109回では83.64%、そして最新の第111回では88.89%と、8割〜9割を超える高い合格率を叩き出している年があります。その一方で、第107回のように42.31%まで大きく落ち込んでいる年度も見られ、学年(世代)ごとの学力層や大学側のサポート状況によって結果が大きく左右されていると考えられます。 - 既卒(浪人生)合格率の低迷
多くの薬学部に共通する課題でもありますが、既卒者の合格率は概ね20%〜40%台で推移しています。最高値は第101回の62.07%ですが、その後は30%台前後での推移が定着しており、一度不合格になってしまった後のモチベーション維持や、個人での国試対策の難しさが浮き彫りになっています。 - 合格者数の減少とコンパクト化
第97回では144名の合格者を輩出していましたが、近年は1学年あたりの合格者数が50名〜90名程度で推移しています。これは全国的な薬学部の定員充足状況や、大学側が卒業試験などで国家試験の受験者数を絞り込んでいる(質を担保している)可能性などが背景として考えられます。
国家試験の合格率を評価する上で、絶対に知っておかなければならないのが「合格基準の変更」という制度的な背景です。単に数字の上下だけを見て「この年は大学の教育がダメだった」「この年は優れていた」と断定することはできません。
第100回薬剤師国家試験までは、総得点65%以上を満たす絶対基準で合否判定が行われていました。つまり、試験問題がどれだけ難しくても易しくても、自分が65%の点数を取れば全員が合格できる仕組みでした。
しかし、第101回薬剤師国家試験以降は、平均点・標準偏差等を考慮した相対基準へ変更されています。これにより、問題の難易度に応じて合格ライン(ボーダーライン)が上下するようになり、周囲の受験生の中でどの位置にいるかという「相対的な順位」が合否を決定づけることになりました。
この制度変更の影響により、過去の絶対基準時代(100回以前)と現在の相対基準時代(101回以降)の単純な合格率比較は難しいとされています。合格率を見る際には、その年度の難易度や、この大きな制度変更の歴史も考慮して数字を読み解く必要があります。
城西国際大学の薬学部でストレートに薬剤師国家試験を合格するためには、大学の講義だけに頼るのではなく、早い段階からの自己管理と質の高い教材選びが不可欠となります。特に以下のステップを意識してみてください。
- CBT・実務実習を通過点ではなく国試の基礎と捉える
4年次に行われるCBT対策は、国試の「必須問題」や「薬学理論問題」の土台になります。ここで確固たる基礎知識を身につけておくと、6年次の国試対策期にスムーズに応用問題へ移行できます。 - 定評のある参考書・問題集の早期導入
薬学生のバイブルと言える薬ゼミの「青本」「青問」は、最新の相対基準国試を戦い抜くための必須アイテムです。大学の配布を待たずに、過去問集や領域別既出問題集を早めに手に入れ、問題の形式に慣れておくことが推奨されます。 - iPadや通信講座を活用した効率的な学習環境の構築
膨大な暗記量をこなすため、近年はレジュメや青本をPDF化してiPadでの学習に切り替える薬学生が急増しています。また、通学時間などの隙間時間を利用してスタディングなどのオンライン問題集やe-learningを活用するのも、限られた時間を有効活用する上で非常に効果的です。
薬剤師国家試験の突破には、自分に合った最適な教材と学習ツール選びが合格への近道です。多くの先輩たちが活用した以下のリンクから、最新の参考書や電子辞書、効率化ツールをチェックしてみましょう!
城西国際大学の薬剤師国家試験合格率に関する重要なポイントを振り返ります。
- 第97回〜第111回の累計平均合格率は53.49%(全国76校中67位)である。
- 新卒の合格率は年度によって80%〜90%を超える年もあれば、40%台に落ち込む年もあり、学年ごとの変動(ボラティリティ)が大きい。
- 既卒者の合格率は概ね20%〜40%台と全国平均同様に低い傾向にあり、現役合格(新卒合格)の重要性が極めて高い。
- 第101回以降は相対基準へと試験制度が変更されており、難易度に左右されない絶対的な実力(周囲の受験生に負けない順位)が求められる。
城西国際大学で薬剤師の夢を叶えるためには、こうした過去のデータや試験制度の特性を理解した上で、青本やデジタルツールを駆使して早め早めの試験対策を自主的に進めていくことが最大の鍵となるでしょう。

