代表的な8疾患の概要まとめ|薬局実務実習前に薬学生が知っておきたいポイント
薬局実務実習が近づくと、
- 「代表的8疾患って何?」
- 「どこまで勉強すればいいの?」
- 「処方せんを見ても疾患が分からない…」
と不安になる薬学生も多いのではないでしょうか。
実は、薬局実務実習では「代表的な8疾患」を理解しているかどうかで、学びやすさが大きく変わります。
処方せんの内容、服薬指導、SOAP、薬歴なども、疾患の知識があると一気につながるからです。
この記事では、薬学生向けに「代表的8疾患」の概要をわかりやすく整理し、実習で見るべきポイントや国家試験対策にもつながる知識をまとめました。
代表的な8疾患とは?
薬学教育モデル・コアカリキュラムでは、薬学生が実務実習で重点的に学ぶべき疾患として「代表的8疾患」が定められています。
「※F 薬学臨床における代表的な疾患は、がん、高血圧症、糖尿病、心疾患、脳血管障害、精神神経疾患、免疫・アレルギー疾患、感染症とする。病院・薬局の実務実習においては、これら疾患を持つ患者の薬物治療に継続的に広く関わること。」
引用元: 薬学教育モデル・コアカリキュラム-平成25年度改訂版-(文部科学省)
つまり、薬局実習では以下の8疾患に関連する処方や服薬指導を繰り返し経験することになります。
- がん
- 高血圧症
- 糖尿病
- 心疾患
- 脳血管障害
- 精神神経疾患
- 免疫・アレルギー疾患
- 感染症
薬剤師国家試験やCBTでも頻出のため、実習と国試対策を同時に進められる重要分野です。
代表的な8疾患一覧
| 疾患名 | 代表薬 | 実習でよく見る薬 |
|---|---|---|
| がん | 抗がん剤 | タモキシフェン、TS-1 |
| 高血圧症 | ARB、Ca拮抗薬 | アムロジピン、テルミサルタン |
| 糖尿病 | SGLT2阻害薬 | ジャディアンス、メトホルミン |
| 心疾患 | 抗血小板薬、β遮断薬 | バイアスピリン、ビソプロロール |
| 脳血管障害 | 抗凝固薬 | エリキュース、ワーファリン |
| 精神神経疾患 | 抗精神病薬 | クエチアピン、エスゾピクロン |
| 免疫・アレルギー疾患 | 抗ヒスタミン薬 | ビラノア、シダキュア |
| 感染症 | 抗菌薬 | アモキシシリン、クラリスロマイシン |
各疾患のポイントまとめ
がん
がんは細胞が異常増殖する疾患です。
実習では、抗がん剤だけでなく、副作用対策薬を一緒に見る機会が非常に多くあります。
実習でよく見る処方例
- TS-1
- タモキシフェン
- デキサメタゾン
- 制吐薬
薬学生が見るべきポイント
- 吐き気対策
- 骨髄抑制
- 支持療法
- 服薬スケジュール
国家試験ポイント
- 副作用
- 分子標的薬
- レジメン
高血圧症
薬局実習で最も遭遇しやすい疾患の1つです。
代表薬
- ARB
- ACE阻害薬
- Ca拮抗薬
実習でよく見る薬
- アムロジピン
- テルミサルタン
- エナラプリル
国試頻出
- ACE阻害薬→空咳
- ARB→高カリウム血症
糖尿病
糖尿病治療薬は薬局実習で頻出です。
代表薬
- SGLT2阻害薬
- DPP-4阻害薬
- インスリン
実習で見るポイント
- 低血糖症状
- シックデイ
- 脱水
- 自己注射指導
国家試験ポイント
- 作用機序
- 副作用
- HbA1c
心疾患
狭心症、心不全、不整脈などが中心です。
実習でよく見る薬
- ビソプロロール
- フロセミド
- バイアスピリン
確認ポイント
- 浮腫
- 徐脈
- 出血
脳血管障害
脳梗塞後の再発予防薬をよく見ます。
代表薬
- DOAC
- ワルファリン
- 抗血小板薬
確認ポイント
- 出血確認
精神神経疾患
睡眠薬や抗精神病薬は薬局で頻出です。
実習で見る薬
- クエチアピン
- ゾルピデム
- ボルチオキセチン
確認ポイント
- 眠気
- 依存性
- 転倒
免疫・アレルギー疾患
花粉症シーズンでは非常に多く遭遇します。
代表薬
- 抗ヒスタミン薬
- ステロイド
- 舌下免疫療法薬
確認ポイント
- 眠気
- 初回投与注意
感染症
抗菌薬の服薬指導は実習で必ず経験することが多いです。
確認ポイント
- 飲み切り指導
- 耐性菌
- 用法遵守
国家試験ポイント
- 抗菌スペクトル
- 腎機能
- TDM
薬学生向けおすすめ勉強法
実習前
- 代表薬を覚える
- 作用機序を整理する
- 副作用を確認する
実習中
- よく見る薬をメモ
- 患者質問を記録
- 処方意図を考える
国試対策
実際の処方を見ると、国家試験の症例問題が理解しやすくなります。
まとめ
代表的8疾患は、薬局実務実習の中心となる重要テーマです。
単に暗記するだけでなく、
- この薬は何の病気?
- なぜこの処方?
- どんな副作用に注意?
と考えながら学ぶことで、実習の理解度が大きく変わります。
「薬を見る→疾患が浮かぶ」
この状態を目標にすると、実習・国家試験の両方に役立ちます。

