【薬局実務実習の小ネタ】ゾピクロンはなぜ苦い?アモバン・ルネスタの味覚異常を薬学生向けに解説
薬局実務実習で睡眠薬について学んでいると、
「ゾピクロンって苦いんだよ」
という話を聞くことがあります。
かなり有名な副作用です。
- 「口がずっと苦い…」
- 「変な味が残る」
- 「朝になっても苦い」
今回は、薬局実務実習で話題にしやすい 「ゾピクロンは苦い」 という小ネタを中心に、
- ゾピクロンとは?
- なぜ苦みが起こる?
- ルネスタとの違い
- 向精神薬指定の話
- 実習で使える覚え方
を薬学生向けにわかりやすく解説します。
ゾピクロンとは?
ゾピクロンは、 非ベンゾジアゼピン系睡眠薬 に分類される睡眠薬です。
代表的な先発品は アモバン です。
「非ベンゾジアゼピン系」って何?
名前の通り、 ベンゾジアゼピン骨格を持たない睡眠薬 のことです。
ただし作用機序はベンゾジアゼピン系に近く、 GABA受容体に作用して催眠作用を示します。
薬局実務実習では、
- ゾルピデム
- ゾピクロン
- エスゾピクロン
あたりをまとめて 「Z-drug(Z薬)」 として覚えることも多いです。
超短時間〜短時間型睡眠薬として使われる
ゾピクロンは入眠障害に対して使用されることが多く、 比較的短時間作用型の睡眠薬として扱われます。
「寝つきを改善する薬」 というイメージを持っておくと実習で話がつながりやすいです。
ゾピクロンはなぜ「苦い」で有名なの?
ゾピクロンは、 睡眠薬なのに“苦み”で有名 という少し珍しい特徴があります。
服用後、 薬の苦みが唾液中に出てくるような感覚があり、
- 口が苦い
- 変な味が残る
などを感じる患者さんがいます。
しかも、 翌朝まで苦みが残ることもある ため、 実際の服薬指導でも相談されやすい副作用です。
副作用頻度は?
アモバン インタビューフォームでは、
口中のにがみ:8.06%
とされています。
睡眠薬の副作用というと、
- ふらつき
- 眠気
- 転倒
などに注目しがちですが、 味覚関連の副作用も意外と重要です。
「味覚異常=亜鉛不足」だけではない
味覚異常というと、 亜鉛不足をイメージする人も多いですが、 薬剤性味覚異常も実臨床ではよくあります。
特にゾピクロン系は、 「薬による苦み」 として知っておくと役立ちます。
エスゾピクロン(ルネスタ)との違い
ゾピクロンを光学分割して得られた S体 が、
エスゾピクロン です。
商品名は ルネスタ です。
「ゾピクロン → エスゾピクロン」で覚える
薬学生向けには、
「ゾピクロンを分けて、効く方(S体)を取り出した」
というイメージで覚えると整理しやすいです。
名前も、
- ゾピクロン
- エスゾピクロン
となっているため、 流れで覚えやすい薬です。
ルネスタでも味覚異常は多い
「S体だけにしたなら苦みは減るのでは?」 と思うかもしれませんが、
ルネスタでも味覚異常は比較的多く報告されています。
国内長期投与試験では、
味覚異常:36.3%
とされています。
ゾピクロンは向精神薬に指定されている
ゾピクロンは、 平成28年10月14日に向精神薬に指定されました。
背景には、 依存性や乱用リスクへの注意があります。
睡眠薬は、
- 漫然投与
- 重複処方
- 多剤併用
などが問題になることもあり、 薬局でも注意される分野です。
実習中に、
「これは向精神薬なので保管や記録に注意」
という場面を見ることもあるかもしれません。
アモバンは販売中止予定
先発品のアモバンは、 2026年に販売中止予定となっています。
経過措置満了日は 2027年3月31日 です。
「昔はアモバンっていう先発があった」 という会話が出ることもあるため、 知っておくと実習で役立つ小ネタになります。
実務実習で使えるワンポイント
ゾピクロン実習ポイント
- 「苦い睡眠薬」で有名
- 翌朝まで苦みが残ることもある
- 患者相談につながりやすい副作用
- ルネスタでも味覚異常あり
- 向精神薬指定されている
- アモバンは販売中止予定
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参考文献
- アモバン インタビューフォーム
- ルネスタ 添付文書
- 日医工 販売中止案内
- 厚生労働省 向精神薬関連通知


