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更新日: 2025年10月18日
【再開】ジクアスLX点眼液3%の出荷停止が解除!再開時期、代替薬を解説【ドライアイ】
参天製薬より、2025年10月16日に正式な「出荷再開のお知らせ」が発表されています。
今回の記事では、この重要なニュースを深掘りし、出荷停止の背景から、薬学生が押さえるべき作用機序のゴロ、そして代替薬情報まで、徹底的に解説していきます!
1. ニュース速報:ジクアスLXの出荷が再開!
参天製薬の発表によると、「ジクアスLX点眼液3%」の出荷再開は以下の通りです。
ドライアイ治療剤「ジクアスLX点眼液3%」出荷再開のお知らせ(参天製薬)項目 | 詳細 |
---|---|
対象薬剤 | ジクアスLX点眼液3% |
メーカー | 参天製薬株式会社 |
出荷再開時期 | 2025年10月(順次) |
再開理由 | 品質管理体制の再構築および安定供給の目途が立ったため |
🚨出荷停止開始は「2024年5月」から
出荷再開の背景を理解するために、停止の時期も押さえておきましょう。
「ジクアスLX点眼液3%」は、2024年5月21日より自主回収および出荷停止となっていました。
これは、一部ロットで防腐剤(塩化ベンザルコニウム)の濃度が規定値より低いものが見つかったことが原因です。健康被害の報告はなかったものの、自主的な措置として長期にわたり供給がストップしていました。
2. 薬学生必見!ジクアスLXの作用機序とゴロ
さて、国家試験やCBT対策として重要なのは、ジクアスLX(ジクアホソル)がなぜドライアイに効くのか、その作用機序です。
作用機序のポイント
ジクアスLX(ジクアホソル)は、目の表面にある細胞のP2Y2受容体を刺激します。
- P2Y2受容体刺激
- ムチンと水分(涙液)の分泌を促進
これにより、ドライアイの主要な原因である涙液層の不安定さ(特にムチンや水分の不足)を改善し、角結膜上皮障害の改善効果を示します。
ジクアホソルナトリウムゴロ
ジクアホソル(ジクアス)の作用を覚えるためのゴロはこちら!
ジクアス「**二夜にムチン**と**涙**を**分泌**」
- **二夜(P2Y2)**:P2Y2受容体を刺激
- **ムチン**と**涙(水分)**:ムチン・涙液の分泌促進
💡豆知識:点眼回数の違い
「ジクアスLX点眼液3%」は**1日3回**点眼ですが、従来の「ジクアス点眼液3%」は**1日6回**点眼です。
LXは“Lasting extend”という造語に由来し、効果をさらに長く引き伸ばす“持続性”を意味しているそうです。
出典: 参天製薬 「 ジクアスLX点眼液3% 添付文書」
3. 類似薬
出荷停止期間中、ドライアイの薬物療法では代替薬が用いられていました。代表的な薬剤を比較として押さえておきましょう。
薬剤名(一般名) | 作用機序 | 主な点眼回数 |
---|---|---|
**ジクアスLX**(ジクアホソル) | P2Y2受容体刺激 → ムチン・涙液分泌促進 | 1日3回 |
**ムコスタ**(レバミピド) | ムチン分泌促進 → 角膜・結膜保護 | 1日4回 |
**ヒアレイン**(ヒアルロン酸Na) | 粘弾性、水分保持 → 角結膜上皮保護 | 1日5~6回 |
まとめ
今回の「ジクアスLX点眼液3%」の出荷再開は、ドライアイ治療の選択肢を広げ、多くの患者さんの**QOL(生活の質)**向上に貢献する明るいニュースです。