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※更新日時:2020/11/17
フェイタスZαジクサスのジクロフェナク量は多いのか? ナボールテープの市販薬?
久光製薬の『フェイタスZαジクサス』のCMを見る機会が多くある。
このCMでは物々しく「ジクロフェナクナトリウム」最大量配合とアピールされているではないか。
久光製薬と言えば医療用医薬品のナボールテープを販売していたはずだ。「ジクロフェナク」の含有量はどのくらい違うのか確かめてみようではないか。
ちなみにどうでも良いことだがグッドデザイン賞も受賞しているようだ。
ジクロフェナクナトリウムはフェニル酢酸系の非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)に分類される。
フェニル酢酸系は名前の通り構造式内にフェニル基と酢酸があればだいたいフェニル酢酸系だ。
名前では「フェ」+「ナク」が付いていればほぼほぼフェニル酢酸系だ。(ジクロフェナクナトリウム、フェルビナクなど)
第102回薬剤師国家試験 問104では化学の分野でこの「ジクロフェナクナトリウム」の合成についての問題も出題されいてる医薬品である。
また、ジクロフェナクナトリウムの化学名は monosodium 2-(2,6-dichlorophenylamino)phenylacetate
ジクロフェナクの名前は化学名のジクロロ~フェニル~アセテート辺りから来ているようだ・・・。
『フェイタスZαジクサス』の主成分は『ジクロフェナクナトリウム』+『メントール』
フェイタスZαジクサスの主成分にはジクロフェナクナトリウムが含まれている。いわゆるフェニル酢酸系の非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)である。
非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)が抗炎症作用、鎮痛作用をもたらす。
久光製薬が販売しているナボールテープもジクロフェナクナトリウムを含んでいる。
さて本題の含有量を確認してみる。
フェイタスZαジクサス :ジクロフェナクナトリウム 2g(膏体100g中) (1枚7×10cm2)
ナボールテープ15mg :ジクロフェナクナトリウム 15mg(膏体1.5g/70cm2 中)
出典:久光製薬株式会社「フェイタスZαジクサス 添付文書」、久光製薬株式会社「ナボールテープ15mg 添付文書」
どうやら市販薬の方が含有量が多いではないか。流石最大濃度配合を謳っているだけある。
ブランドサイトで両者の薬剤デザインを確認するとほぼ一緒である。久光製薬が販売しているのだから当たり前だが…。
【フェイタスZαジクサス】は第2類医薬品の為、ドラッグストアやインターネットでも購入が可能である。
添加物の違いは?
添加物についても久光製薬が両製剤販売している為ほぼ同じであった。添加物の含有量は記載がないので不明。
しかし、l−メントールは「ナボールテープ」では添加物として載っている。
l−メントールは市販のフェイタスZαジクサスでは3.5g(膏体100g中)と記載があるがナボールテープでは記載がないため両製剤の含有量の違いまでは分からなかった。
以上のことから、『フェイタスZαジクサス』はナボールテープの市販バージョンでありながら、NSAIDsの「ジクロフェナクナトリウム」濃度が倍になっていると考えて良いのではないだろうか。
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『フェイタスZαジクサス』 添加物
- スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体
- テルペン樹脂
- ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)
- ポリイソブチレン
- 流動パラフィン
- その他2成分 出典:久光製薬株式会社「フェイタスZαジクサス 添付文書」
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『ナボールテープ15mg』 添加物
- l−メントール
- スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体
- テルペン樹脂
- ジブチルヒドロキシトルエン
- ポリイソブチレン
- 流動パラフィン
- その他2成分 出典:久光製薬株式会社「ナボールテープ15mg 添付文書」
パップ剤は?
ナボールもいえばナボールテープの他にパップもあるが市販薬にもあるのだろかとブランドサイトを探検してみると発見した。
「フェイタスZジクサスシップ」という商品だ。
Zαのように高濃度のジクロフェナクナトリウムではないため、医療用医薬品のナボールパップと同濃度の湿布のようだ。