【薬学生向け】OTC類似薬の保険給付見直し、どう捉える?
公開日:2025年12月
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【薬学生向け】OTC類似薬の保険給付見直し、どう捉える?
公開日:2025年12月
薬学生の皆さん、こんにちは。2025年も終盤に差し掛かり、将来の医療現場に影響を与える可能性のある大きなニュースが飛び込んできました。
12月19日の政調会長間合意にて示された「OTC類似薬の保険給付の見直し」。実務実習や講義でも話題にのぼるかもしれないこのトピックについて、現時点で示されている情報を整理してみましょう。
1. 「特別の料金」が導入される見通し
今回の合意では、医療用医薬品の中でも「ドラッグストア等で購入できる薬(OTC医薬品)」と成分が同じものについて、患者さんの負担方法を変更する方針が示されたようです。
対象となる範囲(案)
- 成分数:77成分(約1,100品目)とされています。
- 選定基準:OTC医薬品と成分・投与経路が同一で、一日最大用量が異ならないものが「機械的に」選択される見込みです。
「特別の料金」の仕組み
対象となる薬剤については、薬剤費の「4分の1(25%)」を特別の料金として設定する方向で調整されている模様です。これは通常の窓口負担に上乗せされる形になると推測されています。
2. 配慮が必要な方々への対応は?
すべての方に一律で負担を求めるのではなく、医療上の必要性や経済的な背景を考慮し、一部の方は対象外(特別の料金を求めない)となる可能性が示唆されています。
配慮の対象として検討されている例:- こども、低所得者の方
- がん患者、難病患者、重症の慢性疾患を抱えている方
- 入院患者の方
- 医師が「長期使用等が医療上必要」と判断したケース
このように、患者さんの病態や背景に合わせた柔軟な運用が模索されている段階と言えそうです。
