※当サイトのコンテンツや情報において、可能な限り正確な情報を掲載するよう努めています。しかし、誤情報が入り込んだり、情報が古くなったりすることもあります。掲載情報は記事作成時点での情報です。最新情報は各自でご確認ください。
※各医薬品の添付文書、インタビューフォーム等を基に記事作成を行っています。
今回は医薬品の構造式作成ができる、海外のフリーソフトをご紹介。
Googleで検索してヒットした『BKChem』に挑戦します。
『BKChem』 ダウンロード方法
『BKChem』のサイトでダウンロードすることが可能です。
まずは以下のサイトにアクセスしてください。
BKChem.org(https://bkchem.zirael.org/index.html)
次にページ左側の『Download』へアクセスします。
windowsの方は「 Windows installer of the latest preview release」と記載のあるbkchemをダウンロードすれば良いと思います。
自分はpng出力がやりにくいので「Windows installer of the last stable release」と記載のある方を使っています。
あとは表示に従ってダウンロードを進めていけば完了します。
起動すると画面が表示されるので構造式を作成していきましょう。
『BKChem』 使い方 ベンゼン編
ダウンロード完了したら、次にベンゼンを作ってみたいと思います。
自分の手でボンドをつなげて地道にベンゼンを作成することも可能ですが、『BKChem』ではある程度構造が用意されているようなのでそちらを使用します。
①: ベンゼン環のマークの「template」をクリックします。
②: 環構造が複数表示されるので、ベンゼンマークをクリックします。
③: 空白のスペースをクリックするとベンゼン環が完成します。
同じ要領でピロールやプリン骨格なども簡単に作成できます。
『BKChem』 使い方 線の太さ、原子のフォントサイズ変更
続いて、作成した構造式のボンドの太さや原子のフォントサイズ変更に挑戦します。
ボンドの太さを変えるにはまず、「ドラッグ」して太さを変えたい場所を選択します。
今回は構造式全体のボンドの太さを変える為、構造式全体を選択します。
選択した状態で右クリックをするとメニューが表示されます。
「Line width」を選択して数値を選ぶと線の幅が変更されるようです。
この一連の流れでボンドの幅を変更することが出来ました。
次に原子の大きさを変更したい原子をクリックして選択します。
選択した状態で右クリックをするとメニューが表示されます。
「Font size」を選択して数値を選ぶと原子フォントの大きさが変更されます。
フォントサイズに関してはこの操作で変更することが出来ます。
『BKChem』 使い方 立体表記 破線やくさび形表記の方法
医薬品の構造式を描く際に立体構造を表記するために破線やくさび形を用いる方法があります。
では『BKChem』で破線やくさび形表記に挑戦していきます。
レボドパ(L-ドパ)の構造式の結合を破線、くさび形表記にします。
①: 鉛筆のマークの「draw」をクリックします。
②破線にする場合: 線のタイプが複数表示されるので、「wedge」をクリックしてから破線にしたい結合をクリックします。
③くさび形にする場合: 「dash」をクリックしてからくさび形にしたい結合をクリックします。
以上の手順で簡単に破線、くさび形表記にすることができました。
『BKChem』 使い方 実際に構造式を描いてみる
以上の技を駆使して医薬品の構造式を描いてみました。
挑戦したのは99回薬剤師国家試験問226に出題されている、ヒドロキソコバラミン酢酸塩(ビタミンB12)。
かなり時間がかかりましたが作成できました。
『BKChem』 使い方 pngで出力
せっかく作った構造式なのでpng形式で出力します。
「File」 ⇒ 「Export」 ⇒ 「PNG(Cairo)」 の順にクリックをしていきます。
「PNG resolution and background color」が表示されるので背景が白のままで良ければ「OK」をクリックして保存先を選んでいけばPNG形式での保存が完了します。
以上が作成から保存まででした。
構造式を描けるのは便利ですが、たまにエラー発生することがあるのが難点です。