『ヒルマイルド』と「ヒルドイド」に違いはあるのか？

CMでよく目にする『ヒルマイルド』の正体は？

「ひっる　まいるど～」

薬学生の皆さんはもう出会ったでしょうか？最近やたらと目にするCM。
この商品『ヒルドイド』ではなく『ヒルマイルド』。ほぼほぼ似た名前だ。

2021年1月23日の情報として案の定「ヒルドイド」を販売しているマルホが「ヒルマイルド」に対して、名前やパッケージが酷似している為もめているようだ・・・

このCMに出ている青年はジャニーズ事務所の「King & Prince」所属の『永瀬廉』という方のようだ。
ジャニーズ事務所で「ナガセ」と言えば、「TOKIO」の『長瀬』だと思っていたが時代は変わった。

CMを見る限りでは主成分を「ヘパリン類似物質」とした乾燥肌治療薬。
CMはブランドサイトでも視聴可能。

主成分は『ヒルドイド』と同じ「ヘパリン類似物質」

この『ヒルマイルド』は医療用医薬品の『ヒルドイド』と同じ「ヘパリン類似物質」を主成分としている。

『ヒルドイド』は軟膏、クリーム、ローション、フォーム、ゲルの剤形がある。

対して『ヒルマイルド』は現在、クリーム、ローションの2剤形となっている。

ちなみに濃度はどちらも「0.3%」

CMで青年が持っている「ヒルマイルドクリーム」、やや大きく感じたため内容量を確認したところ「60ｇ/本」の製品のようだ。

第2類医薬品のため取り扱いのある薬局・ドラッグストアの他、インターネットでも購入は可能。

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添加物は一部異なる

医療用医薬品の『ヒルドイド』と市販の『ヒルマイルド』では添加物は一部異なっていた。





添付文書より添加物を引用したところ、同じ名前の剤形では一部添加物に違いが見られた。
添加物が一部異なることから個人差はあるが使用感は異なるのではないだろうか。

『ヒルマイルドクリーム』の添加物をよく見てみると、「サラシミツロウ」が含まれている。
「サラシミツロウ」といえば油脂性基剤の一つで被覆性が高いはずだ。

案の定「ヒルドイドソフト軟膏」の添加物には「サラシミツロウ」が含まれている。

"ヒルドイドソフト軟膏：サラシミツロウ 、 セレシン 、 白色ワセリン 、 エデト酸ナトリウム水和物 、 ジブチルヒドロキシトルエン 、 グリセリン 、 軽質流動パラフィン 、 スクワラン 、 グリセリン脂肪酸エステル 、 、 パラオキシ安息香酸プロピル 、 パラオキシ安息香酸メチル"

『ヒルマイルドクリーム』と『ヒルドイドソフト軟膏』の方が添加物が同じものを含んでいるので使用感が似ているのではないかと考えられる。

『ヒルドイド』は市販で販売されている？

そもそも市販の「ヒルドイド」としては2019年にコーセーマルホファーマから「カルテ ヒルドイド」シリーズが登場している。

※2020年11月に医療用医薬品のヒルドイドと誤認する可能性を東京都から指摘されたため、『カルテHD』に名称が変更になりました。

しかしながら、オシャレな「カルテ ヒルドイド」『カルテHD』は医薬部外品の為、「ヘパリン類似物質」が含まれていることは分かるがどのくらいの濃度で入っているかは分からない。

「ヒルドイド」と名の付くものの、治療ではなく美容なのだろう。

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『アットノン』も主成分は「ヘパリン類似物質」

「ヘパリン類似物質」はよくCMで目にする他の商品にも含まれている。

それは『アットノン』だ。

この『アットノン』も主成分はヒルドイドと同じ「ヘパリン類似物質」を含む。

「アットノンEX ジェル」は第2類医薬品に分類され、「ヘパリン類似物質」の他にアラントイン 、グリチルリチン酸ニカリウムを含有しています。

ちなみに「ヘパリン類似物質」は100g中0.3ｇ配合とヒルマイルド、ヒルドイドと同濃度のようだ。

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『アットノン』以外にも「さいきａ」や「ヘパドロイド油性クリーム」などが「ヘパリン類似物質」を含んでいる。

「さいきａ」は「アットノンEX ジェル」と同じようにアラントイン 、グリチルリチン酸ニカリウムを含有している。

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「ヘパドロイド油性クリーム」はドロイドの名にふさわしくドラえもんのデザインが特徴です。「ヘパリン類似物質」のみ含有。

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